Carl Kressはギターのチューニングを6弦からBb-F-C-G-B-Dに調弦しています。低音4本はテナーバンジョーのC-G-D-Aの1音下、高音4本はプレクトラム・バンジョーのC-G-B-Dとユニゾンというわけで、バンジョー奏者出身であることが簡単に想像できます。かなりレアな調弦でメリットがあるのか無いのか分かりませんが、現在でもMarty Groszがこのチューニングでプレイしています。
L-5は1922年から作られたかもしれないが、現存確認されている最古のものは1923年6月6日製造のシリアル#73718の個体だ。まだ、試作段階にあったのかもしれないが、ペグヘッドの形状や塗装等が後の16インチL-5と異なる。そして、Virzi Tone Adapterという妙な内部音響構造物がLoyd Loar設計の特徴であるが、この楽器にはついていない。